【入れ歯なんでも質問箱】人には聞けない疑問に答えます!

入れ歯についての不安や悩みは、なかなか人に打ち明けづらいものですね。
「こんなことを歯医者さんに言ってもいいの?」
「入れ歯のことって友人にも聞きづらいし…」
そんな風に誰にも相談できず、1人で悩んだり我満したりしている方もいらっしゃるかもしれません。
はじめて入れ歯を入れることになって、何の不安も迷いも無いという方はおそらくいないでしょう。すでに入れ歯を使い始めている方も、使っているうちに様々な不満や疑問が生まれてくるのはごく自然なことです。

ご自分のお口に合ったより良い入れ歯選び、入れ歯づくりのためには、患者さんと歯科医師が十分にコミュニケーションを取り、お互いに納得をしながら治療をすすめることがとても大切ですが、その前に、ちょっとだけ誰かに聞いてみたいな…と思うこともありますよね。

この記事では、一般的によくある入れ歯への疑問・不安・悩みについて、Q&A形式でご紹介しています。それぞれの方に合ったより良い入れ歯選び・入れ歯づくりのお役に少しでもたてれば幸いです。

目次

入れ歯全般についてのQ&A

Q. 部分入れ歯って、本当に必要なものなの?

部分入れ歯って、本当に必要なものなの?A. 入れ歯という言葉に抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、インプラントやブリッジの選択が無理な場合、部分入れ歯は優れた治療法です。
奥歯は見えないから、という理由で入れ歯をしたがらない方もいらっしゃいますが、歯がないままでは、周囲の歯や歯肉が空間にずれて、歯並びや口の形が歪んでしまう恐れがあります。また、奥歯で噛めないと消化にもよくありません。
部分入れ歯にも様々な種類があります。入れ歯についての不安やお悩みがあるときは、入れ歯治療にくわしい歯科医院で相談してみましょう。

Q. 入れ歯にすると、すぐに人に気づかれてしまう?

入れ歯にすると、すぐに人に気づかれてしまう?A. 周囲に入れ歯と気づかれたくない……そんなお悩みを持っている方は非常に多いものです。
保険内の入れ歯は金属のバネが見えたり人工歯の素材に制限があったりするため、見た目に入れ歯とわかってしまいやすくなるかもしれません。
しかし、保険外のものになると、金属が外に見えないタイプがほとんどで、人工歯の素材も幅広い種類から選べ、ご自分の歯に合わせた自然な仕上がりが可能です。

Q. 入れ歯は1日何時間くらいつけておいたらいいの?

入れ歯は1日何時間くらいつけておいたらいいの?A. 食事中や外出中以外は入れ歯をはずしておきたい、と考える方も多いようです。でも、基本的には、入れ歯はできるだけつけておくことをおすすめします(お口の状態や入れ歯の種類により異なります)。
ある程度、入れ歯に慣れることも必要です。違和感を感じるとしても、使用時間をのばして、お口になじませていくことが大切なのです。
すぐに外したくなってしまうほど違和感や苦痛が大きい場合は、その入れ歯がお口に合っていない可能性があります。その場合は歯科医院で相談をしましょう。

Q. 入れ歯をすると顔が歪んでしまうって本当?

入れ歯をすると顔が歪んでしまうって本当?A. 「入れ歯をすると顔が歪む」という噂を耳にされたことのある方もおられるかもしれませんね。でも、それは合わない入れ歯を無理やり使ったり、反対に入れ歯を使わず歯のない状態のままで過ごしたりしている場合のことです。
お口に合った入れ歯を使えば、むしろ歯を失ったことで歪んだ口元を整えることができます。

Q. 入れ歯にすると食事がまずくなってしまうの?

入れ歯にすると食事がまずくなってしまうの?A. お口に合っていない状態の入れ歯だと、違和感が大きかったり噛みにくかったりして、食事がまずく感じるようになってしまったという方もたしかにおられます。
でも、フィット感の高い入れ歯でしっかりと噛むことができれば、入れ歯でもおいしく食事を楽しめます。
ご自分の歯を生かしたテレスコープ義歯は、噛む力が保険内の入れ歯よりも強くなりますので、食事の幅も広がります。

Q. 入れ歯をしていると堅いものが食べられなくなるの?

入れ歯をしていると堅いものが食べられなくなるの?A. おかきやスルメなど、入れ歯にすると堅いものが食べられなくなると思って、落ちこんでいる方もいらっしゃいますよね。
たしかに健康な歯とまったく同じようにはいかない部分もありますが、合っている入れ歯を使われていれば、おかきやスルメ、アワビの刺身のような堅いものでも安心して食べられます。合わない入れ歯をそのまま使っている方には、やわらかいものしか食べられないという声が多いようです。
毎日の食事は全身の健康や心の状態にも影響を与えますので、それを左右する入れ歯の品質はとても重要と言えるでしょう。

Q. 入れ歯になると、もうカラオケはできないの?

入れ歯になると、もうカラオケはできないの?A. はずれやすい入れ歯を使っていると、人前で大きな口を開けて歌うことに恐怖を感じる方もいらっしゃるようですね。カラオケが趣味という方にとっては、とても辛いこととお察しします。
もちろん、入れ歯でもカラオケを楽しむことはできますので、あきらめる必要はありません。ただ、そのためにはお口に合ったはずれにくい入れ歯を選ぶのがいいでしょう。
また、保険内の入れ歯は金属のバネが舌にあたったり、見た目が気になって人前で大きく口を開けられなかったりというケースもあります。そうしたことも入れ歯選びのポイントにされるといいかと思います。

Q. 寝るときには入れ歯をつけたままでもいいの?

寝るときには入れ歯をつけたままでもいいの?A. 入れ歯をはずした姿を一緒に寝る人に見せたくない、と悩んでいる方もいらっしゃいますよね。また、火事や地震があったら……と、夜間に入れ歯をはずすことに不安を感じる方もおられるようです。
寝ている間はお口に雑菌が増えやすい状態になりますので、寝る前にお口と入れ歯をできるだけきれいに洗い、清潔さを保つ努力が必要です。また、はずれやすい入れ歯をつけたまま眠ってしまうと、寝返りではずれて顔を傷つけたり入れ歯が壊れたりすることもありますので注意しましょう。
特に、精度の高いテレスコープ義歯は、つけたままで寝てください。外して寝ると、義歯と歯が合わなくなり、入れ歯が入れられなくなってしまいます。また、就寝中も咬合支持を確保することが気道の確保にもなり、呼吸がしやすく睡眠の質が向上します。

Q. 部分入れ歯が完成するまでは、歯がない状態でいなければならないの?

部分入れ歯が完成するまでは、歯がない状態でいなければならないの?A. 入れ歯は、型どりから技工・数回の調整など、仕上がりまでには少し時間がかかります。その間、歯を失った状態となりますので、不便も多くて辛い期間となってしまいます。
保険内の入れ歯や、保険外のノンクラスプ義歯などの場合は構造上、仕上がりまでは歯のない状態になってしまいますが、残っているご自分の歯を利用するテレスコープ義歯は、先に仮の入れ歯をつくって本義歯完成まで使うことができます。

Q. 金属アレルギーでも部分入れ歯して大丈夫?

金属アレルギーでも部分入れ歯して大丈夫?A. 部分入れ歯は金属を使うものがほとんどですが、金属を使用しない樹脂製のノンクラスプ義歯や、バネの部分を金属以外の素材で対応したものなどの選択肢があります。
歯科医師に金属アレルギーであると伝え、よく相談してみましょう。

Q. 入れ歯にすると口が臭くなってしまうの?

入れ歯にすると口が臭くなってしまうの?A. 入れ歯だと口が臭くなってしまうと心配されている方も多いようです。これは入れ歯洗浄剤などのTVCMの影響と言えます。実際には、毎日ブラシや洗浄剤を使って入れ歯のお手入れをすれば、口臭などは防ぐことができます。入れ歯の種類によって向いていない洗浄剤もありますので、何を選ぶかは歯科医院に相談するといいでしょう。金属のバネや複雑な構造のアタッチメントを使った部分入れ歯は、細かな部分に汚れがつきやすいため、とくにしっかりとお手入れをしてください。

Q. 入れ歯用接着剤は毎日使ってもいい?

入れ歯用接着剤は毎日使ってもいい?A. 市販されている入れ歯用接着剤を使用されている方もたくさんいらっしゃいますが、長期間にわたって毎日使い続けるのは、じつはあまりおすすめができません。使い続けることで口内に影響が出てしまうケースも報告されています。入れ歯のがたつきやすき間が気になる場合は、接着剤に頼らず、歯科医院で相談をしましょう。

Q. 弱っている歯を固定できる入れ歯があるって本当?

弱っている歯を固定できる入れ歯があるって本当?A. コーヌス・テレスコープ義歯は、残っている歯に冠をかぶせて固定するため、弱っている歯を残せる可能性が高くなります。その上から義歯を2重にかぶせるのでさらにしっかりと固定がされます。
テレスコープの入れ歯については、「入れ歯の先進国ドイツ生まれ『テレスコープ式の入れ歯』」で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
歯の状態によっては適応できないこともありますので、テレスコープ義歯の専門知識を持った歯科医師に相談することをおすすめします。

Q. 医院によって入れ歯のできあがりは違うの?

医院によって入れ歯のできあがりは違うの?A. 保険内のものであっても、入れ歯のつくり方は医院によって様々です。「【種類別】入れ歯ができるまでのステップ全図解」という記事で、一般的な保険内の総入れ歯・部分入れ歯、「上下顎同時印象法」でつくるフィット感の高い総入れ歯、正式なテレスコープ義歯のそれぞれについて、入れ歯ができるまでの工程を紹介しましたが、最終的な入れ歯のできあがりは、医院によって異なります。
保険外の入れ歯の場合は、きちんとしたマニュアルがあるようなものなら、それに沿ってつくることにはなりますが、やはり歯科医師や技工士の経験や技術によってできあがりは違ってきます。
納得のいく入れ歯づくりのためには、入れ歯治療を専門で行っている、経験豊富な医院を選びましょう。

保険内の入れ歯についてのQ&A

Q. 保険内の入れ歯をすすめられたが、それでいいのか不安……

保険内の入れ歯をすすめられたが、それでいいのか不安……A. 突然、「あなたは入れ歯」と言われた方は、様々な不安に襲われてしまうことでしょう。もし、歯科医師の説明に納得のできない部分や不安があれば、それを正直に伝えてみましょう。
一口に入れ歯と言っても様々な選択肢があるのですが、保険内の入れ歯しか取り扱っていない医院もあります。
入れ歯選びはこの先の生活を左右する重大なことです。
他の選択肢も知りたいと希望する場合は、他の医院で相談してみることをおすすめします。じっくりと検討してください。

Q. 保険内の部分入れ歯だと、金属のバネが見えてしまうの?

保険内の部分入れ歯だと、金属のバネが見えてしまうの?A. 保険内の入れ歯の仕組みは、クラスプという金属のバネがつき、残っているご自分の歯にバネをかけて入れ歯を固定するというものです。
バネがかかる歯の位置によっては、外からバネが見えてしまうため、気にされる方も多いようです。
クラスプを使わない入れ歯には、保険外のテレスコープ義歯、ノンクラスプ義歯、アタッチメント義歯などがあります。

Q. 金属のバネの見た目以外のデメリットは?

金属のバネの見た目以外のデメリットは?A. 金属のバネをかけるタイプの保険内の入れ歯は、見た目の問題以上に、バネをかけている歯への負担が大きいというデメリットがあります。バネをかけている歯は横方向へ引っ張られている杭のような状態で、長い期間使用するとその歯が弱ってしまう可能性が否定できません。
また、バネの部分に汚れがつきやすい、バネの付け外しで入れ歯の形が変わりやすい、バネが舌に当たって話しづらいことがあるなどのデメリットもあります。

Q. 保険内の入れ歯で、金属のバネを使わない方法はある?

保険内の入れ歯で、金属のバネを使わない方法はある?A. 残念ながら現在の健康保険制度においては、保険内の部分入れ歯には、金属のバネを使う方法しかありません。

Q. 保険内の入れ歯は、なぜ合わないことが多いの?

保険内の入れ歯は、なぜ合わないことが多いの?A. 入れ歯をつくったけれどうまく合わず、またつくり直すことになってしまった……そんな話を周囲で耳にして、不安を感じている方も多いかもしれませんね。
保険内の入れ歯では、使える素材や治療法にかなりの制限があります。そのため、失った歯やお口の状態によっては、合った入れ歯をつくるのが困難になってしまうケースもあるのです。
そのような場合は、保険外の選択肢も含めて、信頼できる歯科医により良い方法を相談してみてください。

保険外の入れ歯についてのQ&A

Q. 保険外の入れ歯はなぜ費用が高いの?

保険外の入れ歯はなぜ費用が高いの?A. 保険内の入れ歯では、実際にかかった費用の7~9割を国や健康保険組合が支払い、患者さん自身が負担するのは3~1割の費用ですみます。また、保険内で認められている方法や素材は元から安価なものが中心で、全体的に費用は安くおさえられます。
一方、保険外の入れ歯はより優れた方法や素材を自由に選択できますが、その分、費用は高額になります。保険内で認められていない方法や素材を使えば、全額、つまり10割が患者さんの自己負担となり、自己負担が3~1割ですむ保険内の入れ歯と比べるとよけいに費用が高く感じられてしまうでしょう。
ですが、保険内の入れ歯はつくり直しや調整の回数が多くなりがちで、結果的には高い買い物についてしまうことがあります。「入れ歯は人生を決める選択肢!高い買い物ではありません」にも書いたように、良い入れ歯はあなたの人生の価値に見合うものであり、決して高いものではありません。費用については長い目で考え、じっくり検討してください。もし治療費で悩んでいるのなら、デンタルローンを考えてみてはいかがでしょうか。「知って安心、デンタルローンを活用しましょう」でその仕組みを詳しく紹介しています。

Q. 保険外の入れ歯を考えているが、それでいいのか不安……

保険外の入れ歯を考えているが、それでいいのか不安……A. 保険外の入れ歯は費用が高い分だけ、簡単に決断できるものではないですよね。不安がある場合は歯科医師と十分にコミュニケーションを取り、いい面ばかりではなくデメリットも聞いてじっくりと検討をしましょう。
入れ歯の仕上がりには歯科医師の知識や経験も関わってきますので、保険外だから必ずすべてが優れていると言えるわけではありません。信頼できる歯科医師を選ぶのも重要なポイントです。

Q. 保険外の入れ歯にはローンがきくの?

保険外の入れ歯にはローンがきくの?A. 毎日の食事や生活の質を左右する入れ歯は、車以上に大切な買い物です。長い目で見て本当に良い入れ歯なら、ローンにしてでも選びたいと考える方も多いことでしょう。
そのような方のために、多くの医院では歯科専用のデンタルローンを取り扱い、分割払いができます。支払った費用の額に応じて税金が一部減税される高額医療費控除の利用が可能なケースもありますので、費用についての不安で保険外治療を迷われている場合は、歯科医院で相談してみましょう。「知って安心、デンタルローンを活用しましょう」でデンタルローンの仕組みを詳しく紹介しています。

まとめ

入れ歯は一生を左右するとても重要なものです。重要なものだからこそ、不安や悩みも色々生まれてきてしまうのが自然の流れと言えます。

それぞれのお口に合ったより良い入れ歯を手に入れるためには、歯科医院での十分なコミュニケーションとともに、ご自分で入れ歯についての知識を深めることも助けとなるでしょう。

体の一部としてともに人生を歩く大切な入れ歯。1人でも多くの方が、気に入って長く使える入れ歯と出会えることを願っています。

 

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